土地に対する付加価値としての建物

日本は土地と建物は「独立の不動産」としています。諸外国ではこの土地と建物を独立した不動産
として取り扱わない国もございます。

この独立した不動産である「建物の価値」について、昨今いろいろ議論が行われ、資産価値として
の物差しと申しましょうか、統一的なルール作りをもって、不動産の流通の活性化を図るとする
ものが、国の政策や民間のサービス、そして、売り手や買い手の意識改革にまで及んでいると言っ
て良いと思います。

いわゆる「建物の修繕・メンテナンス」の需要による、リフォーム産業及び周辺のサービス産業
も含めた、市場の拡大と取引の安全、そして雇用の確保も一つの論点ではないでしょうか。

また、重要なのは、中古住宅の取引について、供給が需要を上回ること、そして中古としての質
の問題。少子高齢化・人口減少による「家余り」という予測が問題視され、住宅産業においても
新規の着工による収益だけではなく、リフォーム市場へのシフトも行われています。

「中古住宅流通の活性化」については、私共も、もちろん賛成であり、建物の状態・質においても
客観性のある評価制度の整備、そして、その普及については不可欠だと考えています。

但し、私どものように、直接、住宅取引の現場で感じること、企業として過去20年以上の経験
から得たもの、それは、建物に対する見方が、現在のそれとは若干異なるかもしれません。

私どもの、建物に対する位置づけは「土地に対する付加価値としての建物」です。

日本では、確かに土地と建物は「独立の不動産」としていますが、建物は土地がなければ建てら
れません。そして、過去の歴史を見ても、日本の一般住宅は、木造建築が主でしたので、動産
として、取り扱われたという時代もあるようです。

「独立の不動産」とした理由、それは「抵当権設定」による金融の利便性と安全性の確保だと
いう見方も出来得ると思います。少なくとも、そのような側面からも、議論されたであろうと
考えています。民法というより、不動産登記法にその起源があるのではないでしょうか。

確かに、建物に対する評価や価値観は、諸外国と比べると、日本は低いと言わざるを得ません。
ただ、日本も「土地の利用権が付いた建物」の評価は、土地(底地)よりも当然高くなります。

逆に、利用する権利を奪われた土地(底地)の評価は非常に低いということも言えます。

従って、「独立の不動産」とした日本と、そうでない国とを単純比較することは、慎重である
べきだと思います。

「中古住宅流通の活性化」について、動もすると、修繕や補強が、売買価格に直接反映する、
といったことを思われがちですが、買い手の評価する事項の中の、あくまでも、一つに過ぎ
ないという現実もございます。

「土地に対する付加価値としての建物」の例としては、マンションが挙げられます。
マンションとは、建物を購入します。それも、空間的な区分所有という形態で、土地については
敷地権として、区分所有した建物と土地の共有持ち分が一体です。

このように、私どもが考える、資産としての不動産購入の優先順位は「立地」なのです。
立地の評価が100として、建物の付加価値100の場合、200となります。
立地の評価が50として、建物の付加価値100の場合、150となります。

「建物」は、どこで建てても同じです。「立地」はその物件がもつ固有の評価です。容積率等
も評価に影響を与えます。不動産とは「立地を買う」と言っても、差し支えないでしょう。

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